ブックタイトルしまくとぅば読本(中学生)

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概要

しまくとぅば読本(中学生)

7ことわざ・言葉????????????????????????(今日のほこらしややなをにぎやなたてる)??????????????????????つゆ(つぼでをる花の露きやたごと)~読み人知らず~意)今日のうれしさを何にたとえようか。まるでつぼんでいる花が露に出会い,開花する時のよろこびそのものだ。この歌では,花が露と出会うことによって,開花することを最上のよろこびとして,たとえに用いている。露が花にかかる清らかな姿へそぼくの感動も素朴なよろこびに満ちている。「かぎやで風」の音曲にのせて,祝い事一般においてうたわれる。????????????????????????じゃしちぃいたびし(謝敷板干瀬にうちやり引く波の)???????????????????(謝敷めやらべの目笑ひ歯茎)~読み人知らず~意)謝敷の海岸の板干瀬に寄せたり引いたりしている波は,謝敷の娘たちが笑いざわめいているときの口元の,あの白い歯ならびを想わせる。謝敷(国頭村)の景観の美しさをいうと同時に,村の娘たちの美しさもたたえた,いわば土地ぼめの歌である。そこには自然と一体となった精神を見ることが出来る。?????????????????????????かわらまはえ(瓦屋つぢのぼて真南向かて見れば)????????????????????(島の浦ど見ゆる里や見らぬ)~読み人知らず~意)瓦屋(瓦を焼く地域に対する呼称)の丘の上に登って,南の方を見ると,村の風景が見えるだけで,いとしい人の姿は見えない。とうこう朝鮮人の陶工が帰化して瓦製造をしたとき,夫がいる美女を見初め妻とした。無理に引きさかれた女は,故郷の夫を想いこの歌を読んだといわれている。みそ<一口メモ>-読み人知らず-琉歌の作者としては,読み人知らずとなっているものが圧倒的に多く,『琉歌全集』には3000首の琉歌が収録されていますが,そのうち作者が明記されているものは1315首で,300人ほどの作者がいたことが分かっているとのことです。そぼく一般的に,読み人知らずの歌は風土性が豊かでおおらかで素朴であるのに対し,士族の歌は,ぎこう観念的,技巧的で和歌文学の影響が多く見られる歌が多いといわれます。95