ブックタイトルしまくとぅば読本(中学生)

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概要

しまくとぅば読本(中学生)

7ことわざ・言葉<一口メモ>琉歌とは,ヤマトで作られる5・7・5・7・7音のリズムで作られる和歌(短歌)に対して呼ばれる,沖縄独特の歌の形です。基本的には8・8・8・6音のリズムで歌われており,サンパチロクと呼ばれます。8音というのは,なじみがないように思われますが,しまくとぅばだと,しっくりくるリズムなのです。また,琉さんしんとく歌は単に歌をよむだけではなく,三線などに合わせたメロディーに乗せて歌われるのが大きな特徴ちょうです。みんよう古典音楽や民謡なども,この琉歌のリズムで歌われることが多いので,身近な歌を調べて琉歌のリズムを楽しんでみてはいかがでしょうか。りっかうたちゅくてぃんーら。(さあ,琉歌を作ってみよう。)北部?????????????????????????(伊集の木の花やあんきょらさ咲きゆり)??????????????????????(わぬも伊集のやとて真白咲かな)~読み人知らず~意)伊集の木の花は,あんなにもきれいに咲いている。私も伊集の木の花のように,真っ白にきれいに咲きたいものだ。中部?????????????????????????(穂花咲き出ればちりひじもつかぬ)???????????????????(白ちゃねやなびきあぶしまくら)~赤犬子~いねほばなどろ意)稲の穂花が咲き出すと,ちりや泥一つつかずによく育ち,豊かにまくら実った稲穂は,大粒の実を支えきれずにあぜを枕にしている。赤犬子は約400年前の人で,三線で歌を始めた人だといわれている。よしゅく彼は三線もうまく美声の持ち主でもあり,予祝(願い)の歌を得意とし,各地を渡り歩いてうたったといわれている。この琉歌も稲の豊作を願った予祝の歌なのである。南部???????????????????????(汗水流ち働ちゅる人ぬ)??????????????????(心うれしさや他所ぬ知ゆみ)~中本稔~意)汗水を流しなら,一生けんめい働く人の,その心に感じる喜びは,働かない者にはわからないだろう。この歌は1928年,沖縄県が働く喜びを詞を募集したところ,具志頭郵便局長であった中本稔の歌詞が当選したものである。89